20,000 people attend Meguro saury festival
目黒のさんま祭りに20,000人が参加。
An annual grilled saury festival attracted about 20,000 people to Tokyo’s Meguro district on Sunday to enjoy the popular autumn fish.
東京の目黒区で9月4日、毎年恒例の焼きさんまの祭りが行われ、約2万人が集まり秋の味覚として人気の魚を楽しんだ。
The festival has its roots in a traditional rakugo story that mentions Meguro and explains that crudely cooked saury is more delicious than professionally cooked saury.
祭りは目黒に言及した伝統的な落語に端を発しており、その落語では、雑な調理のさんまのほうが専門的に調理したさんまよりおいしいと語られている。
According to organizers, in addition to a variety of events, about 7,000 saury were grilled and given away for free to attendees between 9 AM and 3 PM.
主催者によると、様々なイベントのほか、午前9時から午後3時まで、7,000匹のさんまを焼いて無料で参加者に配布したという。
古典落語にちなんだイベント
目黒のさんま祭りは1996年から始まり、今年で21回目を迎えた人気のイベントです。このイベントは古典落語「目黒のさんま」にちなんでいます。
ある大名が馬の早駆けで目黒を訪れた際、農民から焼いたさんまを分けてもらったところ、その脂ののったさんまをいたく気に入りました。
庶民の魚ですから大名屋敷の膳には出てこないのですが、ある日、親戚の家で頼み込み、出してもらうことに。
しかしこの家の家来たちは殿様の体のためを思い、さんまを蒸して脂を除いて出したのです。
美味しくないと思った殿様が「このさんまはいずれより取り寄せた?」と聞きますと「日本橋魚河岸にてございます」との答え。
そこで殿様が「それはいかん、さんまは目黒に限る!」と言った…という、殿様の世間知らずを笑うオチです。
目黒駅前の商店街にずらりと焼き台が並び、さんまが香ばしく焼かれている光景は、秋の風物詩にもなっています。
さんまは岩手県宮古市から、備長炭は和歌山県みなべ町から、すだちは徳島県神山町から、辛味大根は栃木県高林市からそれぞれ提供されているそうです。
今年も20,000人が訪れる大人気。秋の味覚を味わおうと朝から長蛇の列ができ、2時から3時間、長いと4時間も待つのだとか。
台風や乱獲で値段が高騰
庶民の魚だったさんまですが、このところ漁獲量が減り、価格が高騰しています。
今回提供されたさんまは、台風の影響で漁獲量が少ないため宮古市では必要量が確保できず、北海道に揚がったものを宮古市が手に入れて届けたのだそうです。
漁獲量が減ったのは、台風などの他、中国や台湾による乱獲の影響もあるといわれています。
台湾では日本食ブームでさんまが人気になっているようです。
これまで漁獲高は日本がトップでしたが、数年前から台湾が日本を抜いてトップに立ったそうです。
さんまは1尾100円前後の印象でしたが、あるネットスーパーで今は、1尾197円(税抜)で売られていました。そのうち400円くらいになるのではないかという見方もあります。
まさに殿様用の高級魚になってしまうのでしょうか。