政治経済

アメリカの活動家は偏見との戦いに食べ物を使う

コンフリクトキッチン

Activists using food to combat bigotry in the US

アメリカの活動家は偏見との戦いに食べ物を使う

Very early in his presidency, Donald Trump took swift action to try and ban anyone from Iraq, Iran, Syria, Libya, Somalia, and Yemen from entering the United States. Although the ban was shot down in the courts, Trump has not given up on his goal yet. Meanwhile, organizations who work with refugees from war-stricken areas have begun making efforts to change Americans’ attitude towards Muslim people.

大統領になって早々に、ドナルド・トランプは迅速な行動をとった。イラク、イラン、シリア、リビア、ソマリア、イエメンからアメリカへの入国を禁止する試みだ。この禁止令は裁判で阻止されたものの、トランプはまだ彼のゴールを諦めていない。同時に戦争で疲弊した地域からの難民と共に活動する組織は、アメリカ人のイスラム教徒に対する態度を変えようと努力し始めている。

Numerous bloggers have begun posting maps and listicles highlighting various restaurants in their areas that serve cuisine from Islamic nations. One group called Breaking Bread NYC has compiled a map and tour guide of New York’s best restaurants that feature food from the countries on Trump’s blacklist. In addition, Breaking Bread will also donate proceeds to the Council on American-Islamic Relations.

多くのブロガーたちは、イスラム国家の料理を提供する地域のレストランの地図や特集したまとめ記事を投稿し始めている。ニューヨーク市の「ブレイキング・ブレッド」と呼ばれるグループは、トランプのブラックリストにある国々の食べ物を扱うニューヨークのベスト・レストランという地図とツアーガイドをまとめた。加えて、ブレイキング・ブレッドは収益を在米イスラム改善協会に寄付している。

Meanwhile, in Pittsburgh the take-out food stand “Conflict Kitchen” has been popular since its opening in 2010. In the past they have served food from American “enemies” such as Iran, Afghanistan, Cuba, and North Korea. Now with the attempted ban, Conflict Kitchen has too many countries to choose from, so they will be welcoming a guest refugee or immigrant chef each month to serve food from their home country. Through initiatives like this, it is hoped that average Americans can get a feel for the humanity in Islamic cultures and shed their xenophobia.

同時にピッツバーグにある持ち帰りの屋台「コンフリクト・キッチン(紛争の台所)」は2010年にオープンしてから人気を博している。過去に彼らはアメリカの「敵」、イラン、アフガニスタン、キューバ、北朝鮮などの食べ物を提供してきた。今、この計画された禁止令によって、コンフリクト・キッチンは国が多すぎて選ぶことができない状態だ。だから彼らはゲストの難民または移民したシェフを温かく受け入れ、毎月彼らの国の食べ物を提供する予定だ。このような試みを通して、平均的アメリカ人がイスラム文化にある人間性に慣れ、外国人嫌いを減らしていくことを期待している。




リアル美味しんぼ

アメリカ政府が「敵」と見なすような国の料理を通して理解を深める試みは、今に始まったことではありませんが、トランプ政権になってからニュースにあるようにブロガー達がまとめ記事などを頻繁に投稿するようになっています。

ニュースでは主にイスラム国家を取り上げていますが、中にはミサイル問題、核問題で対立する北朝鮮の名物「平壌冷麺」なども含まれています。

食べ物に対する「美味しい」という感覚は、人種、民族、宗教を越えて共有できるものです。

その中でもピッツバーグ、カーネギーメロン大学の近くにある屋台「コンフリクト・キッチン」は数年前から販売を行っておりメディアでもたびたび取り上げられます。

このアプリでもたびたび雁屋哲原作の『美味しんぼ』をネタにしています。なんでもかんでも食べ物で円満解決する強引なストーリーが楽しいですが、まさにリアル美味しんぼ、リアル山岡士郎といった試みです。

山岡さんは捕鯨に反対する外国人にだまし討ちでクジラの肉を食べさせたりするので大いに問題がありますが。

復習用ブログに「美味しんぼ」の名言を英語にまとめた記事があります。

英語で振り返る美味しんぼの名言(復習用サイト)

シンガポールでイスラム教のハラール料理を食べた時の簡単な食レポも書きました。

イスラム教のハラール料理を食べてきたよ(復習用サイト)

よく日本語の「いただきます」を英語でどう表現するのか? が話題になりますが、基本的にはこれに相当する言葉が英語にはありません。翻訳できない言葉の代表ともいえるでしょう。

作ってくれた人への感謝の他にも、古くはお百姓さんや天の恵みにまで感謝する独自の日本文化に根ざした表現です。

各国にこういったバックグラウンドがあると思うので、食を通して偏見をなくそうといった試みは有意義かもしれません。

イスラム圏はあいにくお酒が禁止されていますが、独自のお酒がある国だともっとざっくばらんな感じで楽しめる人も増えるのではないでしょうか。

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