事件犯罪

客室乗務員が人身売買の被害者を救う

人身売買

Flight attendant saves human trafficking victim

客室乗務員が人身売買の被害者を救う

On a 2011 Alaskan Airlines flight, cabin attendant Shelia Fredrick noticed a dishevelled girl sitting with an older man in nice clothes. The man would also not let the girl speak during the flight.

2011年のアラスカ航空便にて、乗客乗務員のシリア・フェドリックは乱れた格好をした少女が身なりの良い年配の男性と一緒に座っているのに気づいた。その男性は、飛行中の間少女に話させようともしなかった。

Suspecting something was up, Fredrick left a note in the toilet for the girl telling her to write down if she was in danger. The girl did so, and Fredrick arranged to have the authorities arrest the man when the plane landed.

何かが起こっているのを疑い、フェドリックは少女宛にもし危険にさらされているならそう記すように書いたメモをトイレに残した。少女がその通りにしたため、フェドリックは飛行機が到着した際に男性を逮捕するよう警察を手配した。

The girl is now in college and still keeps in touch in Fredrick. This story was highlighted by the Airline Ambassador’s as an example of what to do if you think you see a human trafficking incident.

現在少女は大学に通い、まだフェドリックと連絡を取り合っている。この話は、もし人身売買を目の当たりにしていると思ったらすべきことの実例としてエアライン・アンバサダーに取り上げられた。




人身売買の特徴

2011年にアメリカ国内線で起きた事件が最近になってメディアで取り上げられ、乗務員のとった行動が素晴らしいと各所から賞賛の声があがりました。

アメリカで多発する人身売買に迅速な対応ができるよう乗務員の訓練に力を入れるNPO団体”エアライン・アンバサダーズ・インターナショナル(以下AAI)”にとって、とても良いサンプルだと紹介されています。

「みすぼらしい格好の少女と小綺麗な老人男性」という外見に違和感を覚えた乗務員が、少女が他人と話をできないでいた事に気づいたことから発覚した事件でした。

AAIによると、数ある人身売買の特徴の1つで、被害者が他人に話しかけられると加害者が代わりに答えることが多いとのことです。

そんな中でトイレに貼り紙をしてコミュニケーションをとることを思いついた機転、老人が周囲との接触を避けさせようとしている状況で気づかれないよう少女にトイレに行くように促すというのは、成り行きによっては状況が一変する可能性もあります。

AAIが行っている指導は「被害者と乗務員本人の身を危険にさらさないために自力で被害者を助け出そうとしないこと」「加害者と思われる相手を変に問い詰めたりすることは避け、同時に過剰に気にする様子も見せないようにし、パイロットに到着予定の空港に通報してもらうよう頼む」というものです。

同団体で訓練を受けた経験があるこの乗務員がとった行動はまさにトレーニング通りのものでした。

人身売買に巻き込まれることになってしまった少女の背景は分かりませんが、読み書きができたこともまた幸運なことでした。

ピザの注文事件

これに類似した事件が2014年にイギリスでもありました。

こちらは家庭内暴力に苦しむ女性がピザを頼むふりをして911に電話をかけたので、自ら助けを求めたという点では違いはありますが、電話を受けた911のオペレーターがとった行動も大きな賞賛を呼びました。

「ピザの配達をお願い」という電話をただのいたずら電話と思いましたが「助けて」と一言も発することなく、かたくなに注文を続ける女性の身に何か起こってることを察して救い出しました。

このオペレーターのすごい所は、女性が状況を説明できる状態ではないことを考慮し「はい/いいえ」で答えられる質問だけで全ての会話を成立させたことです。

これも今回の搭乗員と同様、咄嗟に出した機転は素晴らしいものでした。会話の詳細は以下の記事に掲載されています。

Woman calls police to order pepperoni pizza story has a surprising ending(Metro)

アメリカでの誘拐事件

私はアメリカ在住ですが、子供の誘拐というのは世間的には珍しいことではありません。

街中で行方不明の子供を捜している写真ポスターを見かけますし、子供だけを車に残していくと誘拐されることがあるから必ず連れて行きます。

アメリカでは子供を車中に残していくと幼児虐待で通報・逮捕されます。外で遊ばせる時も目を離さないなどと言われた時、誘拐は身近なものなのだと思わされました。

日本でも今は理不尽な誘拐・監禁という事件はみかけるようになりましたが、こちらのニュースを見ていると金銭的な目的よりもいたずら目的が多いように感じます。

誘拐が多いためか、子供が行方不明になったり誘拐事件が起こると”Amber Alert”といってその地域に住んでいる住人のテレビ、ラジオ、携帯などに「犯人の車種、色、プレート番号、理由(子供誘拐など)」のアラートが届くようになっています。

今は慣れましたが、突然高い警報音が鳴るので昔はびっくりしたものです。

誘拐された子供に限らず大人の人質にも同じ事が言えますが、危険にさらされている人を救うというのは、その本人を更に危ない状況にする可能性があり、また救う側の身にも大きなリスクがあります。

今回のように誰も傷つく事なく解決すればいいですが、必ずしも成功するとは限らないということも、特に銃社会のアメリカにおいては頭においておかなければならない重要なことだと思います。

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